正しい姿勢を自然に維持するために筋力より必要な感覚とは?

体型の悩み

こんにちは、牧十美(ミツミ)です。

姿勢が悪いとお悩みの方もいらっしゃいますが、

多くの人は、自分が姿勢を悪いことに気づいてない方がほとんどです。

寝ても疲れがなかなか取れなかったり、ダイエットしているのに痩せにくかったり、

整体や病院などに行っても痛みが取れずに「いつまで通えばいいの?」とお悩みの方は多いと思います。

実は、その多くは姿勢の悪さによって、身体が歪んでしまうことによって起こってしまいます。

姿勢が悪いと必ずそこに痛みが伴うのが辛いところです・・。

姿勢の悪さは本人はなかなか気づけないものなので、

「なんで私はずっと痛みが良くならないんだろう?」

そう感じることもあるのではないでしょうか・・?

姿勢の悪さからくる身体の歪みと言っていますが、骨が歪んでいるわけではありません。

ですが、正しい姿勢にすることができれば痛みも改善されることは事実です。

じゃあ、いったいどうしたら姿勢が良くなるの?

よく聞かれますが、一言で説明できたら苦労しないですよね。

では、今の自分の姿勢はいったいどのようにして作られるのでしょうか?

それは、視覚、前庭覚、固有受容覚の3つのバランスが連携して出来ています。

それぞれに解説していきますね。

1.視覚とは?

網膜に光が当たり、視神経を通して大脳皮質の視覚野に伝えられ、明暗・光の方向、物の色・動き・距離を認知します。

それらの感覚のことを視覚といいます。

姿勢ってカラダの動きにフォーカスしがちですが、その動きも目が見えているから出来るのです。

あまりにも当たり前すぎて考えることはありませんが、目が見えないと立つことすら危ぶいですよね?

筋力トレーニングをするときも、脳は視覚情報をもとに運動計画を作りカラダを動かします。

実はこの視覚情報は、脳が一日に得る情報の70~90%を占めると言われています。

だから、脳は「眼」をとても重要視しています。

眼を閉じると、たとえ筋力があっても片足で立つこともかなり困難なことがわかります。

もうふらふらして30秒も難しいです・・;^_^。

このように視神経の働きは無意識に姿勢のバランスをとってくれています。

2.前庭覚とは?

前庭覚(ぜんていかく)は、耳の奥にある三半規管や耳石器を通して、重力・カラダの傾き・スピードなどを感じる感覚です。

三半規管と耳石器のことを「前庭器官」といいます。

バランス装置、平衡感覚器です!

私たちは、普段動いているなかで、頭の位置なんて考えませんよね?

でも、前庭器官はいろんな方向に頭が動いたことを感知しています。

どっちが上?どこに向かって進んでいるの?

だから、頭の位置がどこにあっても、頭は水平に保ち無意識に身体の筋肉のバランスをとってくれます。

上の図のように耳石がはがれて三半規管に入ると脳は危機感を感じめまいを起こします(メニエール病)。

ジェットコースターに乗ったことありますか?

身体が上下にフワッと移動し、頭が上下左右に振られ、空に頭が向いたかと思うと地面に向いたり恐怖と興奮で絶叫するしかない状態になりますよね。

このとき前庭器官の働きがいい人は平然としているし、悪い(慣れていない)と頭痛と吐き気が起こるのがとても分かりやすいと思います。

そしてこの前庭器官には3つの反射があるので簡単に説明しますね。

前庭動眼反射とは?

前庭器官と眼をつなぐ反射

頭を動かした方向と反対の方向に目を動かす反射。

頭と見ている方向が常に一緒に揺れていたら、酔ってしまいますよね。

前庭頸反射とは?

前庭器官と首の骨、頸椎(けいつい)をつなぐ反射。

首の筋肉を安定させて、姿勢の安定を司っています。

頭の位置は首の動きで決まりますが、カラダが常に動いている中でも頭をまっすぐに保てるのはこの反射のおかけです。

前提脊髄反射とは?

前庭器官と脊髄神経をつなぐ反射

前庭器官は背中の筋肉とも直接つながっています。

この反射があるおかげでまっすぐな姿勢が保てるのです。

脚の筋肉ともつながっていることがわかっています。


前庭器官から始まるいくつかの神経路は、体幹の筋肉ともつながっていて、反射的に私たちのカラダを安定させる役割を持ちます。

だから、体幹を強くしたいときは、これらの反射が絶対に必要なことなのです。

ただ、筋肉をつけてもダメな理由が少しわかっていただけたでしょうか?

3.固有受容覚とは?

固有受容覚とはカラダの動きや位置、力の入れ具合を感じる感覚で、筋肉や関節を通じて感じます。

私たちはこの感覚を使ってカラダを動かしています。

例えば目を閉じていても腕や足がどこにあるかわかるのは、この感覚のおかけです。

ここで重要なのは、動いた結果どんな感覚を感じるか「予測」出来ることです。

例えば肩を動かした結果、どんな感覚になるのか予測できなければ脳は危険感じカラダを守ります。

それが、痛み・筋肉の硬さ・不調を作ってしまいます。

なので、痛みはカラダを守る反応でもあるのです。

腰が痛い人が、痛みが出ないようにと腰を丸めて歩くのもカラダを守っていると考えると納得できますよね。

でも、大切なのは痛みが出ないように脳が正しく自分のカラダを動かせるようになることです。

正しく動かせないと、骨や結合組織は時間をかけて力のかかるほうに形を変えていきます。

姿勢の崩れや歪みは常に動きの結果だとしたら、治せるのは自分以外いないのではないか・・と思ってきませんか。

まとめ

とても簡単な説明なので、よくわからない部分もあるかもしれませんね。

でも、「眼」と「バランス」と「筋骨」で姿勢は作られることはなんとなくわかっていただけたと思います。

そして、この3つの反射には脳が信頼する順番があります。

視覚>前庭覚>固有受容覚

となり、なんと筋骨は一番最後です。

驚きませんか^^?

なのに、一般的には筋トレで鍛えたり、筋肉や関節をほぐすことがほとんどなのです。

もっと根本的に視神経や前庭器官の働きを高めることが正しい姿勢を維持するには、とても重要なのです。

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